澤潟四郎日本全国電話帳によれば、重複を含めても板津氏は全国で七百所帯を越えません。板津氏は八割方愛知県と岐阜県に集中し、続いて神奈川県に多く、その他の県は非常に少ないのです。 板津氏は木曽川沿いの中仙道に集中しているという特徴があります。木曽川の上流から下流へと列挙すると、中津川市、蛭川村、可児市、美濃加茂市、富加町、関市、各務原市、犬山市等です。これらの場所は非常に至近距離にあり、板津氏を名乗る人たちは不思議な縁によって結びつけられている気がします。つまり先祖は一つと思うのです。同じ先祖ならば、誰が、いつ、どこから移住してきたのかという事が興味の対象となります。一方横浜市仏向町にも板津氏は集中しています。ここの人たちと美濃、尾張の人たちとの関係はどうなっているのかが第二の興味です。加賀は板津氏発祥の地ですが、今の石川県には何故か板津氏はいません。この原因を解明するのが第三の興味です。 三重県に板津呂氏が若干見られます。この氏は山北川の流域に木津呂という所があり、ここが発祥の地と思われます。この近くの山北川に板津呂という瀬があります。  かって板津氏の分布調査は全国電話帳をくまなく調べ上げる事でしたが、この作業は朝から夜までみっちりかけて、 １週間かかっていました。最近は電子化されたソフトが市販されています。私はもっぱら「らくらく電話帳」とい うソフトを使っています。これならば板津氏の全国分布は２時間もあれば簡単に調査できますので、大変効率的であります。 |